相撲の格付け完全ガイド!関取と幕下の天国と地獄・昇進降格の裏側

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相撲の格付け完全ガイド!関取と幕下の天国と地獄・昇進降格の裏側
相撲の格付け完全ガイド!関取と幕下の天国と地獄・昇進降格の裏側
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土俵上の迫力ある取組に歓声が沸く大相撲。本場所を観戦するにあたり、知れば知るほど奥が深いのが力士たちの徹底した「格付け(番付)社会」です。本場所ごとに発表される「大相撲番付表」に記された文字の大きさ一つに、力士の地位や名誉、そして日々の暮らしのすべてが懸かっています。

相撲界は完全な実力主義であり、勝敗が翌場所の地位と待遇をダイレクトに左右します。なぜ力士たちは土俵際で鬼の形相となり、命懸けで白星をもぎ取りにいくのか。その背景には、頂点の横綱から最下位の序ノ口まで連なる厳格な階級制度と、プロの境界線である「関取」と「幕下以下」に横たわる、想像を絶する待遇格差が存在します。

📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
  • 要点1:力士の階級は横綱から序ノ口まで全10階級あり、十両以上の「関取(定員70名)」と「幕下以下」で待遇が劇的に分かれる。
  • 要点2:関取は毎月の基本給や賞与が支給され年収1000万〜数千万円に達する一方、幕下以下は法的な見習い(力士養成員)扱いで月給はゼロ。
  • 要点3:勝ち越し・負け越しによるシビアな昇進・降格基準があり、最高峰の横綱には降格がない代わりに成績不振時は「引退」あるのみとなる。

【力士階級一覧】大相撲番付表の全貌!横綱から序ノ口までのピラミッド構造

相撲 格付け

日本相撲協会公式から本場所の約2週間前に発表される「大相撲番付表」。江戸時代から続く伝統の相撲字(根岸流)で書かれたこの一枚の和紙には、現役力士全員の階級が整然と刻まれています。大相撲の階級は大きく分けると全10階級で構成されています。

頂点に君臨する「幕内(まくのうち)」は、上から横綱、大関、関脇、小結、前頭(平幕)で構成され、定員は42名以内と定められています。関脇と小結は合わせて「三役」と呼ばれ、大関・横綱への登竜門として高い壁を誇ります。そのすぐ下に位置するのが定員28名の「十両(十枚目)」です。

この幕内と十両を合わせた合計70名だけが「関取(せきとり)」と呼ばれます。十両の下には「幕下(まくした)」「三段目(さんだんめ)」「序二段(じょにだん)」「序ノ口(じょのくち)」と続き、これらは「力士養成員(幕下以下)」として扱われます。番付表の文字サイズは地位に比例しており、幕内上位は太く力強く書かれますが、序ノ口になると虫眼鏡を使わなければ読めないほど細かく記されるのが特徴です。

【関取と幕下の決定的な違い】給料・年収から待遇まで「天国と地獄」の境界線

相撲 格付け

大相撲の世界において、十両と幕下の間には「天国と地獄」と形容される巨大な断絶があります。最大の相違点は給料の有無です。

関取(十両以上)になると日本相撲協会から毎月安定した基本給が支給されます。日本相撲協会の規定における関取の月給目安は次の通りです。

  • 横綱:月給約300万円(年収目安:4500万〜5000万円以上)
  • 大関:月給約250万円(年収目安:3500万〜4000万円前後)
  • 三役(関脇・小結):月給約180万円(年収目安:2500万〜3000万円前後)
  • 前頭(平幕):月給約140万円(年収目安:2000万〜2300万円前後)
  • 十両:月給約110万円(年収目安:1500万〜1700万円前後)

関取には年3回の賞与(ボーナス)や本場所ごとの手当、勝ち越し実績に応じた「力士報奨金」も上乗せされるため、十両に上がるだけで年収1500万円超のプロアスリートとしての生活が手に入ります。

対照的に、幕下以下の力士には月給が一切出ません。幕下以下が無給とされる理由は、彼らが相撲協会において「プロの正規力士」ではなく、あくまで一人前を目指す「力士養成員(修行中の身)」と定義されているためです。支給されるのは本場所ごとの「場所手当(幕下で約16万5000円、三段目で約11万円、序二段で約8万5000円、序ノ口で約7万5000円/隔月)」のみで、月割りにすれば生活費の足し程度にしかなりません。

格差は金銭面だけにとどまりません。日常生活においても、関取は部屋で個室が与えられ、身の回りの世話をしてくれる付け人(幕下以下の力士)が付きます。巡業時の移動は新幹線のグリーン車や飛行機のビジネスクラス、締め込みは色鮮やかな絹製、外出時には紋付羽織袴の着用が許されます。一方、幕下以下は大部屋で雑魚寝し、早朝からの稽古に加え、部屋の掃除、ちゃんこ番、関取の身辺警護や雑務を一手に担います。浴衣は木綿、下駄履きで過ごす過酷な下積み生活を強いられるのです。

【幕内と十両・三役の違い】土俵上の格式と力士待遇手当のリアル

相撲 格付け

同じ「関取」の枠内であっても、幕内と十両の間には確固たる格式の壁が存在します。本場所の土俵において、最も分かりやすい違いが土俵入りと化粧まわし、そして懸賞金の受給資格です。

幕内力士は、色とりどりの豪華な化粧まわしを締めて東・西それぞれで華やかな幕内土俵入りを行います。取組前には企業から提供される懸賞旗が土俵を回り、勝利すれば1本につき手取り3万円(※協会積立等を除く現金の受け渡し分)の懸賞金袋を勝ち名乗りとともに受け取ることができます。人気力士の取組には数十本の懸賞が掛けられるため、1場所で数百万円の臨時収入を得ることも珍しくありません。一方、十両の取組には原則として懸賞が付きません。

テレビ中継の露出度も大きく異なります。十両の取組は主にNHKのBSやEテレで放送されますが、幕内後半戦は総合テレビの生中継で全国のお茶の間に届けられます。さらに三役(小結・関脇)に昇格すると、役力士手当が加算されるだけでなく、日本相撲協会の各種行事やメディア露出の機会も急増し、名実ともに角界の主役として扱われます。

【昇進の条件】大関昇進・横綱昇進条件の厳格なハードルと審査プロセス

番付の頂点を目指すプロセスには、明確かつ極めて厳しい昇進基準が設けられています。特に大関および横綱への昇進は、単純な勝敗数だけでなく相撲内容や品格が厳しく問われます。

三役から大関への昇進には、「関脇・小結の地位で直近3場所連続して務め、通算33勝以上」を挙げるのが長年の不文律かつ明確な目安となっています。単に白星を積み上げるだけでなく、大関や横綱を倒す相撲内容の力強さや安定感が審判部によって総合的に評価され、理事会での承認を経て正式に昇進が決定します。

そして相撲界の絶対王者である横綱への昇進条件は、さらに厳格です。日本相撲協会の内規において、「大関の地位で2場所連続優勝、またはそれに準ずる好成績」を収めることが大前提となります。その上で、有識者で構成される「横綱審議委員会(横審)」に諮問され、出席委員の3分の2以上の賛成を得て推薦されなければなりません。相撲の強さはもちろんのこと、「横綱としての品格・力量抜群」と認められた力士のみが、純白の綱を締めることを許されるのです。

【大相撲降格基準と大関陥落復帰条件】負け越しが招くシビアな転落劇

大相撲の格付けは昇進が華々しい反面、降格のルールも冷徹です。本場所(年6場所、1場所15日間)において、勝ち越し(8勝7敗以上)を収めれば番付は上がり、負け越し(7勝8敗以下)を喫すれば容赦なく地位を落とします。

関取であっても、十両の底で負け越せば翌場所には無給の幕下へと転落します。怪我や病気による休場もすべて不戦敗としてカウントされるため、公傷制度が廃止された現在では、大きな怪我を負った力士が幕内から幕下、さらには三段目や序二段まで一気に転落する過酷な現実があります。

看板力士である大関にも独自の降格基準が存在します。大関が本場所で負け越すと翌場所は「カド番」となり、その場所でも勝ち越せなかった場合(2場所連続負け越し)は関脇へ陥落します。ただし、大関から転落した力士には「特例復帰条件」が用意されています。転落直後の場所で関脇として10勝以上を挙げれば、翌場所には自動的に大関の地位へと復帰できます。このチャンスを逃すと特例は消滅し、再びゼロから三役で好成績を積み上げ直さなければなりません。

なお、横綱にはいかなる成績不振であっても降格がありません。その代わり、負け越しや休場が続いて横綱の責任を果たせないと判断された場合、残された道は「現役引退」のみとなります。最高位としての特権と引き換えに、引き際に関する絶対的な潔さを求められるのが横綱という地位の重みです。

【序ノ口・序二段・三段目番付の世界】入門から関取を目指す過酷な下積み

新弟子検査に合格した力士は、まず「前相撲」を取って初白星を挙げ、翌場所の番付表の一番下に「序ノ口」として初めて四股名が掲載されます。ここから序二段、三段目、幕下へと続く長い階段を一段ずつ駆け上がっていきます。

幕下以下の取組は、15日間の本場所中に毎日土俵に上がるのではなく、原則として7番(7試合)のみ行われます。4勝3敗以上で勝ち越し、3勝4敗以下で負け越しとなります。番付のピラミッドは下に行くほど分母が大きく、序二段や三段目にはそれぞれ数百人の力士がひしめき合っています。

幕下上位(東・西の1枚目〜15枚目付近)に到達すると、十両力士との対戦(ことばを借りれば「関取への入れ替え戦」)が組まれるようになります。ここで勝ち越して十両昇進の枠(定員70名の空き)を勝ち取れるかどうかが、力士人生における最大の分岐点となります。十両へ上がれば一躍スターダムへの道が開けますが、幕下の壁に跳ね返され、10年以上下積み生活を続けながら人知れず土俵を去る力士も少なくありません。

【相撲の格付け・番付】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:力士の給料はいつから発生し、関取から幕下に落ちたらどうなりますか?
A1:日本相撲協会から月給が支給されるのは「十両」に昇進した瞬間からです。もし十両から幕下に降格してしまった場合、翌場所の番付発表以降は月給の支給がストップし、本場所ごとの手当(幕下手当)のみに戻ります。部屋での個室や付け人も失われ、再び大部屋での生活・雑用を担当することになります。

Q2:横綱が怪我で全休し続けた場合、ペナルティはあるのですか?
A2:横綱に降格処分はありませんが、長期休場が続いたり出場しても不甲斐ない成績が続いた場合、有識者で構成される横綱審議委員会から「激励」「注意」「引退勧告」などの決議が下されることがあります。「引退勧告」は極めて重い拘束力を持ち、事実上の引退通告を意味します。

Q3:幕下以下の力士はどのように生計を立てているのですか?
A3:幕下以下の力士は相撲部屋に所属し、衣食住のすべてが部屋(親方)によって賄われています。ちゃんこ代や水道光熱費、寝床の費用を力士個人が支払う必要はありません。金銭的な自由は限られますが、相撲に専念できる環境自体は保証されています。

まとめ|番付の仕組みを知れば大相撲の熱戦はさらに面白い

大相撲の格付け(番付)は、単なるトーナメント表やランキング表ではありません。それは力士たちの生活、誇り、そして人生そのものが刻まれた厳格な階級図です。

関取70名という限られた椅子を奪い合う幕下の攻防、大関復帰に執念を燃やす関脇の気迫、そして引退の重圧を背負いながら土俵に立ち続ける横綱の矜持。番付の背景にある壮絶な格差と昇進降格のルールを知ることで、土俵上で繰り広げられる一番ごとの重みとドラマが、より鮮明に胸に迫ってくるはずです。 (出典: 相撲 格付け(Yahoo!ニュース)